まだまだ寒い日が続いています。
29日はまた寒くなるようですが、
温泉で体を温めると得られる効果の中から
5つを選んでご紹介していきます。
①疼痛(とうつう)緩和
疼痛(とうつう)とは、
目に見えるケガや見た目には
異常がないのに起こる痛みなど、
「嫌な感覚」や「辛い気持ち」のことで、
感じる痛み全体のことを指します。
痛みは神経を通して感じられるとされていますが、
温泉には痛みを感じる神経が鈍るという効果があり、
痛みを感じにくくなることがあります。
②筋肉や関節が伸びやすくなる
体を覆っている筋肉は気温に敏感で、
暖かいと伸びやすくなり、
寒いと縮むという性質があります。
温泉で体を温めると、
筋肉が伸びやすくなり、
関節の伸び縮みをしやすくなり、
動かせる範囲が広がる可能性があります。
③血流が活発になり、肌のハリが出る
温泉で体を温めて、
筋肉が伸び縮みしやすくなると、
血管も伸縮しやすくなり、
血流が活発になります。
特に高濃度炭酸泉の入浴は、
皮膚から二酸化炭素を吸収することで、
体が酸欠と勘違いして血管を太くする作用があります。
高濃度炭酸泉に入浴することで、
血流を活発にするだけでなく、
細くなった血管も太くすることができるので、
体の細胞の隅々にまで新鮮な栄養と酸素を
届けることができるようになり、
疲労回復や肌のハリツヤのアップにつながっていきます。
④免疫力アップ
温泉で体を温めて、
深部体温を上げることは
免疫力アップにつながることがわかっています。
温泉で体を温めると、
血液中のリンパ球に含まれる
免疫細胞のひとつNK細胞
〔N=ナチュラル・生まれつき、
K=キラー・外敵を殺傷する能力を備えている〕
が活性化します。
たとえば41℃の温泉で
15分入浴すると深部体温が1.4℃上昇し、
NK細胞も活性化することが
実験で確認されています。
NK細胞は体内でがん細胞や
ウイルス感染した細胞など
異常細胞を発見すると、
攻撃を仕掛け撃退します。
このことから日頃の温浴習慣で
NK細胞の活性が高いと
ウイルスが侵入しても
風邪をひきにくくなると考えられます。
⑤タンパク修復機能
人間の体は細胞からできています。
細胞は生命活動に不可欠な
三つの能力を備えています。
1、自分と同じ細胞をつくる自己増殖能力
2、栄養分を取り入れ新しいものと古いものを入れ替える能力
3、体の外の変化に合わせて内部環境を調節する
能力細胞はその70%が水分です。
タンパク質は約15%と水に次いで多い成分で、
これら3つの細胞機能をつかさどる
重要な役目を果たします。
体内の細胞には、
熱ショックタンパク
(HSP=heat shock proteins)と
呼ばれるタンパク質が存在し、
入浴など外部から
一定の温熱ストレスが加わることで、
変性した細胞内のタンパク質の修復をおこなってくれます。
そのため、温泉に入ることで
疲労回復や体が若い状態の維持につながると
注目されています。